世界のどこの街角でもGAPはGAP

2011.06.06

世界のどこの街角でもGAPはGAPである。パリの由緒ある並木通りシャンゼリゼにあるGAPに入るのも、マイアミに新しくできたバカでかいドルフィンーモールのGAPに入るのも同じこと。淡色の組合せ式の棚にはきっちり折り畳まれたシャツが並び、こざっぱりした店員が持ち場につき、コンパートメントにはジーンズやカーキが整然と積まれ、フレグランスやキャンドルのような衝動買いアイテムはレジ前に置かれている。店の匂いさえも同じようだ。二〇〇一/二〇〇二年度には売上と株価が落ち込んだことが広く報道されたのに、ニューヨークシティだけでもいまだに三五店舗を抱えるGAP。言うまでもなく、GAP・キッスとベビー・GAPの独立店舗もある。ある夏の日、タイムズースクェアを歩いていた私は、口本人の女の子ふたりに呼び止められた。「すみません。GAPはどこですか?」。ひとりが聞いてくる。まるで、カーネギー・ホールやエンパイア・ステードービルといった観光名所への道を尋ねるみたいに。私は四方を指さした。でも、からかったわけじゃない。東西南北、それぞれ数ブロック以内にGAPの店舗があったのだ。いつでもどこでも誰にでも私たちはマックファッションの消費者である。みんなが「今すぐ欲しがる」