退屈を見つけるのが忙しい

2012.02.08

多忙ななかで退屈を見つけるのが忙しい。雲のカタチを確認しなきゃいけない。脇道の花壇の芽がどれくらい出てきたか確認しなきゃいけない。ベンチにいつもいるご老人のファッションも刺激的だ。この公園からどの方向に歩いて、そして次々に現れる知らない道を右に曲がるか、左に曲がるかで悩む。うむ、私は退屈に忙しい。そのタクシーの待ち合わせの列に並んだのも、いつもとは違う方法で帰りたかったからだ。夕方のラッシュ時だったのでかなり長い列になっている。ガムを噛みながら並んでいると、後ろの男が声をかけてきた。サインとかじゃないといいな、と思いながら聞いていると、どうやらお金が足りないらしく、もし一緒の方向に行くのなら相乗りしないか、という提案だった。私は方角を聞いて、同方向だったのでOKした。