冬の暖かさを求めたのは家の中で縮こまった生活はしたくない、もっと開放的に暮らしたい、そもそもはそういう発想だったのだと思う。冬暖かい住まいになって、確かにのびのびと暮らせるようになった。しかし皮肉なことに夏はかえって閉鎖的な生活を強いられる結果とさえなっている。何故なら、今は、夏の暑さを凌ぐためにほとんどの住まいでクーラーが使われるようになっている。クーラーを使えば使うほど家の中の温度差は大きくなり、涼しい部屋からはでたくなくなる。暖房の効かなかった昔の住まいで、暖のあるところに家族が集まり縮こまって生活していた光景の逆現象とは言えないだろうか。しかも機械による涼しさが苦手な家族、特に過敏症などの家族があれば、家族がそろって同じ空間に居ること自体難しくなってくる。